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キベベワールド

「メガネの一心堂」の店長が、タメになること・ならないことをつづります

21項目検査 概説

メガネ店のホームページやブログなどで「米国式21項目検査」という単語を目にされたかたもいるかと思います。
「何それ?」というのが、率直な感想でしょう。

「米国式」とうたわれている通りアメリカが発祥ですが、アメリカ以外の国でも取り入れられているのが現状です。


この検査を行なうことで、眼の健康状態や屈折異常、両眼視機能の細かいデータが得られます。
そして、このデータをもとに体系化された分析、あるいは非体系化分析をすることで、両眼視機能の傾向がはじき出され、眼鏡処方の目安にしたり、ビジョントレーニングの方向性を打ち出すことが可能になります。

しかしながら、実際のところ、「現在の」アメリカのクリニックで、この検査を積極的に取り入れているところは決して多くはありません。

現在のオプトメリーは、眼科領域にかなり足を踏み入れてしまっているために、オプトメトリー学部の講義も眼疾患がらみのものが非常に多いですし、両眼視に重きを置いたこの検査法を学ばない学校もあると聞いた気がします。
私のいたパシフィック大学では、一通りの講義はありましたが、眼疾患に関する講義に押され気味だったのは事実です。

臨床においても、21項目の検査を一通り行なうには、それなりの時間がかかりますので、限られた時間内で効率よく、そして眼疾患の見落としのない診療(これがとにかく大事なのです)をするためには、どうしても軽視されがちな感は否めません。

Behavioral Optometryを標榜しているクリニックであれば、実施率は高いと思いますが、すべてのPatientに対して実施するクリニックと、必要な人に必要な検査を行なうクリニックとが混在しているのが現状です。


下の画像は、パシフィック大学内のクリニックで使用されていたカルテです。

私が診察を受けたときのものですが、表面が予備検査および21項目検査に関する部分(我が国の眼鏡店の検査とかぶる部分)、裏面が眼科的な部分です。
現在は、この裏面の部分に極めて高いウエィトが置かれているわけです。

表面
10112411.jpg

裏面
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では我が国の眼鏡店で、21項目を「完璧に」実施しているところがあるかというと、これは限りなくゼロに近いと思われます。
まず、21項目検査を習得しているか否かという点で、ふるいにかけられるわけですが、習得はしていたとしても検査項目によっては
・眼鏡店が実施することに是非があるもの
・専門器具がないとできないもの
がありますし、必ずしもすべての項目を実施しなければデータ分析ができないというわけでもないからです。
(もちろん、多くのデータがあるに越したことはないのですが)

ですから、21項目検査を習得しているお店でも、「基本的には、これとこれとこの検査は行なう」という「検査のひな型を持つ」スタイルと、「お客様に応じて必要な項目を取捨選択して行なう」というスタイルとに大別されるかと思います。
私は、お客様の負担軽減と時間短縮(他にも時間を要する作業がいろいろありますので)の観点から、後者のスタイルを取っています。


さて、能書きが長くなりましたが、当ブログでは週1のペースで、21項目検査の各項目について一般のかた向けの紹介をしていこうかと考えています。
なお、あくまでも表面的な話しかするつもりはありませんので、具体的な検査手順についてはスルーします。

具体的な話を希望するかたには申し訳ないですが、これは、これまでも何度となく申し上げている通りです。
以下に紹介するような参考文献を購入するなり、通信教育を受けるなりして、自ら学んでいただければ幸いです。

『視機能検査 テスト手順マニュアル』 アービン津本O.D.,関真司O.D.著 興隆出版社

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『米国式21項目検査入門』 津田節哉O.D.著 近代光学出版社

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  1. 2010/11/24(水) 23:35:29|
  2. 視機能・視覚・検査など
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