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キベベワールド

「メガネの一心堂」の店長が、タメになること・ならないことをつづります

短絡的にやると失敗しそうなケース

最近、技術ネタが上がってこないと思われているかと思うのですが、技術ネタは一本仕上げるのに時間がかかるのです。
気軽にできるものではありません。

時間的余裕がないので、年内最後の技術ネタを簡単に。


10代学生
主訴、1か月くらい前から、遠くが見えにくくなってきた

そのときのオートレフ値

ixy_20181225_008.jpg

さて、どうするか?

10代で、遠くが見えにくいというのなら、オートレフ値はもっと近視寄りになってもよさそうなものです。
そもそも、このオートレフが正しいとして、そこまでの見えにくさを訴えるものなのか?

こういうケースでは遠視を疑いたいものですが、それを裏付けるために、主訴の掘り起こしが必要です。

たとえば
「スマホ見たり、教科書見たり、近くのものは見にくくないですか」
といった感じで、近業の見え具合を尋ねてみるもアリだと思います。

その結果、近業時に疲れる・近くを見てから遠くを見るとぼやける、といったようなキーワードが出てきたら、方向性は決まりです。

いきなり屈折検査に入る前に、下準備が必要になります。
±フリッパーをやってみるとか、+3Dくらいの雲霧を両眼にかけるとか、とにかく調節をリラックスさせる必要があるわけです。

ここで大事なのは、なぜそんなことをする必要があるのか、の説明をきちんとすること。
「遠くが見えにくい」という主訴で来ているのに、近業の話をし始めたら、不信感を抱かれてもおかしくないでしょう。

この段取りを踏むだけで、遠くの見えかたがかなり改善するケースもあります。
屈折検査は、当然、両眼開放が望ましいでしょう。

調節に負担がかかれば、両眼視も巻き込まれる可能性があります。
そのあたりもチェックは必要です。


細かな検査の内容は割愛しますが、今回は、「勉強をしているときに1時間くらいで目が疲れてくる、そのあと遠くが見えにくくなる」ということと、調節反応がイマイチなことから、

R: S+0.75
L: S+0.50 C-0.25 AX180

をご提案しました。

この度数を通して、かろうじて1.0が見えるくらいです。
遠く用ではなく、勉強用ということです。
近くの見やすさと、この度数から裸眼になったときの、遠くの見やすさを実感していただきました。
つまり、裸眼で遠見不自由なし、という状態になるということです。

逆に、潜伏遠視を引き出すことで、掛けているうちに、矯正視力1.2以上が出るかもしれません。
随時のフォローが必要になりますが、保護者のかたのご理解も得られましたので、まずはこれでやってみます。

賛否はあるところかと思いますが、近見環境を整えることを優先し、遠くが見えにくいという主訴に対して、あえて近業用をおすすめしたという話でした。


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  1. 2018/12/25(火) 23:50:34|
  2. 視機能・視覚・検査など
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