FC2ブログ

キベベワールド

「メガネの一心堂」の店長が、タメになること・ならないことをつづります

トライアルレンズ

身も蓋もないことを書きますが・・・

最終的な度数を決定する際に、通常はトライアルレンズを装用していただいて確認をします。
見えかたはどうか、違和感はないか、等々、実際に体感していただくわけです。

が、以前にも書きましたが、一般的なトライアルレンズの直径は38ミリで、一般的なメガネフレームよりは小さめです。
ですので、周辺部の見えかたに関しては、玉形サイズ55ミリのフレームにレンズを組み込んだ時の見えかたにはなりません。

また、トライアルレンズは、乱視が入っていたり、度数が強い場合などは、数枚のレンズを重ねて再現します。
一方、実際のメガネレンズは、1枚のレンズです。
当然、同じ見えかたにはなりません。
(違和感という観点から見れば、複数枚重ねるトライアルレンズよりはマシになることが多いのではと思います。)

さらに、一般的なトライアルレンズは単焦点であり、球面設計です。
なので、外面非球面・内面非球面・両面非球面といった、単焦点非球面レンズの見えかたは再現できません。

靴や服なら試着ができますし、車であれば試乗ができます。
実際の装用感・使用感のイメージは容易です。

ですが、上記の理由により、メガネレンズは実際の見えかたを確実に体感していただくことができない状況で販売をしないといけません。

まぁ、外面非球面レンズに関しては、球面レンズより薄くできるというアドバンテージがあるため、「薄さ」をたてに取れば、事前の体感はできなくても販売はできます。
ですが、内面・両面非球面レンズに関しては、セールストークに頼らざるを得ないことが多く、当店では強くお勧めすることはありません。

「商売下手」と言われたら否定はしませんが、当店の場合、内面・両面非球面レンズは、外面非球面よりお高くなりますので、違いを体感していただけないのに「周辺部の歪みが少ないですよ」「見やすいですよ」といった抽象的な説明でお勧めするのは、私自身が良い気分がしないのです。
もちろん、お客様ご自身が試してみたいとおっしゃるのであれば、そのご意思は尊重いたします。

同じ悩みが累進レンズにも出てきます。
昨今の上位累進レンズ(=高価)は、トライアルレンズそのものがありません。
お客様一人一人のデータ、例えば度数であったり、フレームの構造であったり、を踏まえて完全オーダーメードになるので、汎用的なトライアルレンズは作りようがない、という理屈です。

本来なら、お客様に体感していただいて「こりゃ、いいわ」となって初めて商談に入るものだと思うのですが、そのステップを踏むことはできません。

「よいものをお勧めしたい」という気持ちがある一方で、「事前に良さを感じていただけないのに、勧められるわけがないだろう」という気持ちもあるわけです。

これから先に出てくる累進レンズは、トライアルレンズがない、というパターンが多くなります。
「事前に体験ができないのなら」ということを突き詰めていくと、販売自体ができなくなってしまいます。

幸いにしてというか、ここにきてようやく、「累進レンズで手元が見やすくなる」という感覚が何となくわかってきた(加齢による調節力の低下を実感できるようになった)ので、これからは、もっといろいろなランクの累進レンズを試してみたいと思います。
今までは、手元の見やすさの違いを実感できなかったので、レンズごとの違いをうまく説明できませんでした。

お客様にじかに体感していただくことはできなくても、自身の体験をもとに、自分の言葉で説明ができれば、「自分が良いと感じたものをお勧めできる」ことになり、それは少なくとも「無責任なセールストーク」にはならないと思います。

無論、「自分が良いと感じたものが、すべてのかたにもよい」とはなりませんが、「あなたが良いと思うものをお勧めください」と言われたときに、裏付けができますからね。

少しづつトライしてみたいと思います。
その前に、フレームを新調したいのですが・・・






関連記事
  1. 2017/09/29(金) 23:50:34|
  2. メガネ・フレーム・レンズなど
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:0

コメント

<%template_post\comment>


管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

トラックバック URL
https://optkibebe.blog.fc2.com/tb.php/3183-c7f4be1b
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)