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キベベワールド

「メガネの一心堂」の店長が、タメになること・ならないことをつづります

レンズとの相性

左右共にS-2.00Dのメガネを掛けている人が、下記のようなことをおっしゃられました。
(話を単純にするため、実際の度数とは少し変えて、ここでは記載しています。)

5年前と、3年前に、A店で上記度数のメガネを購入したときは、特に問題がなかった(フレームは、それぞれ違う)。
けれど、半年前にB店で、気に入ったフレームを見つけたので、上記と同じ度数で作ってもらったメガネは具合が悪くて使えない。

どのように具合が悪いかというと、まっすぐ前を見ている分には、あまり不具合を感じないけれど、歩くとふわふわした感じがする、とか、レンズの周辺を通して見ようとすると、湾曲したように見える、などとおっしゃられます。

度数を確認してみると、A店で作ったメガネも、B店で作ったメガネも、いずれも度数は同じ。
光学中心間の距離も等しいですし、上下プリズムが生じていることもありません。

フレームのフィッティング状態も、B店で作ったメガネが極端に悪いわけでもなさそうです。

でも、お客様は現実に具合が悪いとおっしゃっているわけです。
なぜでしょう?

実は、こういったことが起こるのは、決して珍しくありません。


原因はレンズ設計の違いでした。
A店で作ったメガネは「球面設計レンズ」、B店で作ったメガネは「非球面設計レンズ(厳密には外面非球面)」だったのです。

特に、同一度数で、それまで球面レンズを使っていた人が非球面レンズで、新しくメガネをつくった場合(あるいは、非球面を使っていた人が鏡面で作った場合)、違和感を訴えられるかたは少なくありません。

たいていの場合は、次第に違和感にも慣れてくるものですが、中には上記のような強い拒否反応を示されるかたもおられます。
こういうタイプのかたに「慣れてください」と言っても、それは難しいです。


さて、今回のケース、S-2.00Dくらいなら球面設計のレンズで最初からB店は作ればよかったのではと思いますが、選ばれたフレームが、

1409151.jpg

非球面レンズ使用を前提にした、フレームカーブがフラット&フレームカーブを変化させにくいものでした。

(フレームカーブがフラットでない、というのは、たとえばこんな感じ)

1409152.jpg


S-2.00Dの球面設計レンズだと、カーブ指定をしない限りは、フラットなフレームカーブに沿うような浅いヤゲンはつけにくいですので、見栄えの点から非球面を選択されたのだと思いますが、それがまずかったわけです。

B店にとっては、運が悪かったという面もあるかと思いますが、ユーザーにしてみれば、「同じ度数なのに、なんでA店で問題なくて、B店で問題が起きるのか」と思われるわけで、結果として、そのユーザーにとってのB店の評価は×でしょう。


こういうことがありますので、他店購入のメガネを使用されていて、当店で新たにメガネを「同度数で」お作りいただく場合、これまで球面設計のレンズを使っていたお客様にはなるべく球面設計のレンズを、非球面設計のレンズを使っていたかたには非球面レンズを、お勧めするようにしています。
球面設計といっても、メーカーによってレンズカーブが異なることがありますから、そこも確認します。
(もちろん、それだけではなく、玉型の大きさとか、フィッティングなどにも、気を遣う必要はありますが)

もし、何らかの理由で、設計を変える場合には、違和感が生じることもある旨、あらかじめお伝えをします。
あとから言ったのでは、言い訳としか受け取っていただけませんから。

もっとも、度数によっては球面か非球面かの判断がつきにくかったり、非球面でも外面か内面か両面かは判断しにくいので、悩むケースもよくありますが。


眼鏡店に対しては「同じ度数=検査しなくて済むからラッキー」ということで甘く見ているとヤケドしますよ、ユーザーさんに対しては「同じ度数だからといっても、そう簡単にいかないこともありますよ」、というお話でした。



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  1. 2014/09/15(月) 23:40:31|
  2. メガネ・フレーム・レンズなど
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