・眼科へ行って処方箋を書いてもらう
・メガネ店へ行って、度数を測ってもらう
という2パターンに大別されます。
裸眼視力、もしくは現状の矯正視力がよくない場合、その原因は
・屈折異常の未矯正もしくは変化によるもの
・眼疾患に伴うもの
・上記2つのコンビネーション
といったことが考えられると思います。
眼科へ行けば、眼疾患の有無のチェックは行われますが、メガネ店ではそれはありません、というかできません。
そこは大きな違いです。
度数を測ってもらうために、眼科へ行くのが良いのか、メガネ店へ行くのがよいのか、といった議論はここでは避けますが、眼疾患の有無が気になるのなら、まず眼科へ行って診察を受けてください。
で、眼科へ行かずに、直接メガネ店に来られた場合の話です。
とにもかくにも、度数を測るわけですが、測定していく過程で「ちょっとおかしいぞ」と思うことが往々にしてあるわけです。
度数を変化させても矯正視力の向上が得られない、得られにくい場合、というのが代表例でしょう。
付随して、視標が上下に微妙にダブって見えるとか、歪んで見える、などといったお答えをされることもあります。
そういうときには、オートレフの信頼係数とか、レチノスコピーでの光の入り具合とか、ピンホールで視力が向上するかとか、アムズラーグリッド(↓これね)の見えかたはどうかとか、

その他、いろいろなことを確認するわけです。
血糖値はどうですか、血圧は高くないですか、そのような込み入ったご質問をすることもあるでしょう。
結論として、「眼科で診察を受けたらどうですか」「一度、眼科へ行ってみてくださいませんか」というセリフを言うのですが、すでに受診済みの場合は別として、お客様の反応は
・素直に従う
・メガネ作製を希望する
のどちらかになります。
問題は後者です。
たとえば、メガネを壊してしまって、とにかく早く新しいものがないと困る、というような事情があればまだしも、「眼科へ行ったところで、見えるようになるわけじゃないでしょ。今より少しでもマシになれば、それでいいよ」などとおっしゃられることもあるわけです。
確かに、眼疾患がからんでいる場合、眼科へ行ったところで、矯正視力が向上することはないかもしれません。
ただ、大切なのは、なぜ視力の向上が得られないのか、その原因を明確にすることなのです。
治療の必要があれば、治療をすることで、疾患の進行を抑えることができる可能性もあります。
私たちメガネ店の立場としては、眼疾患を発見することは義務ではないですが、眼疾患があるかもしれないという手がかりをつかんでおきながら、そのままやり過ごすということは避けたいのです。
「これこれこういう理由で、矯正視力が出にくいのですよ」ということが、わかっていれば、メガネ店としてもある意味安心して対応ができます。
メガネ店で、眼科の受診を打診されたら、メガネはそのまま作ろうが作るまいが、受診はされておくのがいいと思いますよ。
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