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キベベワールド

「メガネの一心堂」の店長が、タメになること・ならないことをつづります

Yoked Prism

この変なメガネ風のもの

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プリズムレンズが左右に入っています。
上は片眼15プリズムずつ、下は片眼20プリズムずつが組み込まれています。

真ん中のツマミを緩めるとこのプリズムレンズを回転させることができるので、基底方向を自由に変えられます。


一般的な眼位矯正を目的とした場合は、このように右眼と左眼で基底方向(もっとも厚みの出る位置)が異なります。

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上図は「ベースアウト」とか「基底外方」などと呼ばれるレイアウトです。
左レンズの基底が左側で、右レンズの基底が右方向になっています。
内斜位や内斜視に対応するケースです。

このほか、左の基底が右なら、右の基底は左になりますし、左の基底が上(下)なら、右の基底は下(上)となるのが眼位矯正を目的とする場合です。


が、本日ご紹介するのは、Yoked Prism(ヨークト プリズム)と呼ばれるレイアウトです。

基底方向が左右眼で同じになります。

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これは基底が左右共に左にあるので「ベースレフト」となります。

Yoked Prismは「眼球振盪」であったり、「ミッドラインシフトシンドローム」などの対処に用いられることがありますが(眼球振盪はタイプによって効果の有無が異なります)、私が滞米中に訪問したクリニックではビジョントレーニングにこれを取り入れていました。

ちなみに、Yoked Prismを装用しますと、まっすぐ前を固視しているつもりでも、第三者からは視線がずれて見えます。

非装用

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ベースレフト装用

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ちょっとわかりにくいですが、基底と反対方向に両眼の視線がずれます。


この状態(ベースレフト装用)でまっすぐ歩こうとしても、だんだん右方向にずれていってしまいます。

また、目の前にある目標物をタッチしようとすると、

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普通は難なくできるものですが、ベースレフトを装用した状態で、まず指を自分の鼻に当てておき、そこからパッと目標物を触ろうとすると、右にずれます。

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そこで、装用していてもきちんと目標物にタッチできるように練習をしておいてから、今度は非装用状態で同じことをすると、

1204186.jpg

今度は左にずれます。
(こうした現象は、片眼15~20プリズムくらいずつを装用しないと体感しにくいです)


で、これをトレーニングに取り入れる意図は何かというと、「これを読むといいよ」と言われた文献があったのですが、あまりにも難解かつ膨大だったので挫折してしまい、詳細には語れません。
簡潔に言えば、通常の視空間とは異なる世界に自身をおくことで、脳にいつもと違う刺激を送り視覚の活性化を図るとともにポテンシャルを引き出すようなねらいがあるそうで。


実際のところ、私はこれをトレーニングに取り入れたことはほとんどありません。
それなりに高価なため貸し出しするのは気が進みませんから、ホームトレーニングに課すことができないこともあり、なかなか出番がありません。

ただ、視覚の面白さを体験してもらうツールとしては、結構役立っております。





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  1. 2012/04/18(水) 23:11:46|
  2. ビジョントレーニング
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