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キベベワールド

「メガネの一心堂」の店長が、タメになること・ならないことをつづります

CA/C ratio

先週・先々週と、AC/A ratioに関する話をしました。

調節をすると輻湊をします。
調節を緩めると開散をします。
ある量の調節をしたときにどの程度の輻湊・開散が生じるのか、その割合をAC/A比と呼んでいます、というものでした。

たとえば、AC/Aが4であれば、1Dの調節をしたときに4プリズムディオプターの輻湊が生じるということです。


ここまではよいとしまして、たま~に勘違いをされてしまうことがあります。

上記の逆で、

1Dの調節をしたときに4プリズムディオプターの輻湊が生じるのだから、4プリズムディオプターの輻湊をすれば1Dの調節が生じる

という考えかたです。

残念ながら、そういうことにはなりません。


AC/Aというのは、あくまでも、「調節によって誘発される寄せ運動量」に関するものであり、「寄せ運動によって誘発される調節量」とはイコールの関係にありません。

この「ある量の寄せ運動(輻湊・開散)をしたときに、どの程度調節の変化が生じるのか」を示す指針が「CA/C ratio(CA/C比)」です。

これは、実務においては、AC/Aのように考慮されたり、測定されたりすることはほとんどないでしょう。
そんなものがあることすら知らない人も多いと思います。
そのため、さきに挙げたような誤解が生じるわけです。


理論上、CA/Cの影響は、AC/Aと比較して極めて小さなものです。
CA/Cの測定はAC/Aの測定以上に面倒であり、また精度も低くなりがちのため、文献によって標準値にも大きな開きがあるようです。

測定には、調節状態を調べるために、レチノスコープ(これね)

1012221.jpg

を利用しての動的レチノスコピーないし調節ラグの検査を応用する必要があるのですが、これらの調節測定法の信頼度が低くなってしまうのは以前お話しした通りです。

ちなみに、研究等で比較的よく用いられている標準値ですと、1プリズムあたり約0.08Dとなります。
(この場合ですと、4プリズムの輻湊をすれば、0.32Dの調節をするということです)

通常、AC/AとCA/Cは相反する関係にありますので、AC/Aが高めの人はCA/Cは低めになり、AC/Aが低めの人はCA/Cは高めになります。


まぁ、難しいことは置いておいて、調節と輻湊・開散との間には、密接かつ複雑な関係があるのだということを、なんとなくでも掴んでもらえれば幸いです。


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  1. 2011/05/30(月) 23:33:18|
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