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キベベワールド

「メガネの一心堂」の店長が、タメになること・ならないことをつづります

21項目検査 #9・#10 (リバイバル)

ブログを9年続けていると、古い記事が埋没してしまいます。
多少はタメになりそうな記事も書いているので、埋もれさせたままも、もったいないかなと思います。

7年前に投稿した21項目検査についての記事を、順次再アップしていくことにします。
(必要に応じて加筆修正します)

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今週の21項目検査は、#9・#10です。
これは、遠見での内寄せ(輻輳力)の検査です。

この検査を行なうにあたっては、#8同様に、通常は#7(#7a)の値を装用した状態で行ないます。

それから、実際の検査の手順としては、先に#11を行なうべしとされていますが、ここでは番号順に説明をしていきますのでご了承ください。


検査をしていくにあたっては、フォロプターの使用が便利というか、一般的です。

IMG_5194.jpg

フォロプターには、ロータリープリズムというのが装備されているので、これを眼前に当てて、両眼のプリズム量がゼロの位置から、

1101192.jpg

内寄せを誘発させるためのベースアウトプリズムをゆっくりと加えていきます。

1101191.jpg

視標は、1文字であったり、1列であったりしますが、(私は1文字派です)

IMG_5239.jpg
IMG_5240.jpg

プリズム量が増えていくと、途中で視標がボケて見えるようになります。
(ボケを感じにくい人もいます)
このボケを感じたときのプリズム量を#9の値として記録します。


ちなみに、なぜボケるかということですが。。。

ベースアウトプリズムを加えていくことで両眼は内寄せをさせられます。
しかし、あるところまで来ると(個人差あり)、内寄せをするのが困難になってきます。
ところが、プリズムは容赦なく増えていくので、何とかして内寄せをしないといけません。

このとき、やむを得ない措置として、本来は遠くのものをみるのには必要のない「ピント合わせ」を行ないます。
「ピント合わせ」をすると、両眼は自動的に内寄せをするように仕組まれているため、さらなる内寄せが可能となります。

しかしながら、本来は不要な「ピント合わせ」をしているため、眼のピントは視表よりも手前の位置に合ってしまいます。
結果として、遠くにある視表はピントが合っていないためにボケて見えるということになるわけです。

まぁ、このあたりの説明は、数行で済ませられるものではないので、無視してください。


さて、ボケて見える状態からさらにプリズムを加えていくと、、、、

最終的には、どんな手を使ってもこれ以上は内寄せができないという限界が訪れます。
限界が訪れたとき、それまでボケながらも1つに見えていた視標は2つに分かれて見えます。

この、2つに分かれたプリズム量が#10です。

臨床上は、このあと、2つに分かれた視標が再び1つに見えるようになるまでプリズムを減らしていき、1つに見えるようになったときのプリズム量を#10の回復値として記録します。

私は#9も#10の分離値・回復値もまとめて記録する癖がついているので、
たとえば、10プリズムでボケて、18プリズムで分離して、14プリズムで回復したのなら、#9&#10は、10/18/14
と記録します。


一般に、両眼視機能が良好でなければ、この#9・#10の値は低くなります。
特に外斜位が大きく、ふだん遠くを見ているときにも眼精疲労が強いような人が、低めの測定値になることが多いかと。


ところで、この検査をやる際にはフォロプターの使用が一般的と記しました。
では、フォロプターがなければできないのかというと、決してそんなことはありません。

プリズムパーを眼前に順にあてていけば、仮枠&テストレンズでも測定は可能です。

1101193.jpg

ただし。。。

体系的なデータ分析を行なう場合に標準値(期待値)として示されている#9・#10の数値は、フォロプター(ロータリープリズム)使用が前提となっています。

プリズムパーとロータリープリズムとでは、プリズム量が増減する際に眼に加わる刺激が異なるため、私が文献を見てきた範囲では、ロータリープリズムよりもプリズムパーで得られる測定値のほうが低いです。
つまり、過小評価される可能性は否めないということですね。

したがって、ロータリープリズム使用時とは若干の誤差があるであろうことは、念頭に置かれておいたほうがよいとは思います。

  1. 2018/03/10(土) 23:55:43|
  2. 視機能・視覚・検査など
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