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キベベワールド

「メガネの一心堂」の店長が、タメになること・ならないことをつづります

高次収差

先月の展示会で、眼球光学系の高次収差(主に角膜由来)が測定できる器械をいじってきました。

あまり突っ込んだ解説をしようとすると墓穴を掘るので、簡潔に話しますと、高次収差というのは「メガネレンズやコンタクトレンズでは矯正が困難な像のボケ」といった感じでご理解ください。

測定画面の一例↓

IMG_2802.jpg

この類の器械は眼科で使われるものですが、一部の機能を除外して眼鏡店で使いやすくしたモデルです。
より詳細なデータの得られるオートレフケラトメーターという位置づけでしょうか。
当然、高価になります。

何がわかるかというと、たとえば矯正視力が1.0ある人が「確かに見えてはいるのだけれど、もう少しすっきり見たい」とおっしゃることがあります。
矯正度数については、これ以上いじりようがなさそうだし、眼疾患もないと言われている、どうすりゃいいんだと悩むようなとき、この器械で高次収差が大きいことがわかれば、それが原因だという推測ができます。
「そういう眼の質なんですよ」ということです。

つまり、屈折検査の結果がある程度予測できるよ、ということになります。
それだけ?と言われてしまうかもしれませんが、診断行為ができるわけではありませんし、効果的な利用法については究めていく必要があると思います。

某レンズメーカーの開発した似たような器械では、測定された収差をレンズ作製に反映させることができるようなので、そちらのほうが実践的な気はしますが、完全矯正値で処方しない限り、ぼやけは出るわけですから、最大限の効果は発揮しにくいのではないかという気もしています。

そんな背景と資金の都合もあって、当店で即導入ということは考えておりませんが、時代は従来のオートレフケラトメーターからこちらの様式にシフトしてくるのでしょう。

なお、当たり前ですが、この器械を導入したからといって完璧な眼鏡処方ができるわけではありません。
完全矯正値の自覚測定がまともにできなかったり、眼位等を考慮した度数決定ができなければ、ただのデモンストレーションにしかならないことは言うまでもないのであります。


  1. 2017/11/06(月) 23:50:31|
  2. 視機能・視覚・検査など
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