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キベベワールド

「メガネの一心堂」の店長が、タメになること・ならないことをつづります

アーレンレンズ

以前、「光に対する感受性が強すぎる場合の対処法」に関する記事の中で、アーレンレンズについて少し触れました。

その記事をご覧になってかどうかはわかりませんが、アーレンレンズについてのお問い合わせをポツポツいただきます。


見た目は普通のサングラスレンズのようですが、

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アーレンレンズの適応となる人にとっては、一般的なカラーレンズよりも見やすいそうです。

レンズのカラーは、ユーザーによって様々です。

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このレンズ、メガネ店で普通に注文できるかというとそうではありません。

東京の筑波大学内の相談室でアセスメント(有料)を受けていただき、レンズはアメリカへ注文(有料)することになります。
アセスメントも一回では済まず、数回足を運んでいただくことが多いようですし、注文してから届くまでにも数週間単位での時間がかかります。

このあたりの細かなことは、直接相談室へお尋ねされるのが確実でしょう。
こちらからPDFファイルをご覧いただけます。


さて、ではなぜメガネ店で注文できないレンズを当店で目にすることができたのかということですが・・・
これがおそらくアーレンレンズの最大の問題点ではないでしょうか。

アーレンレンズはアメリカから丸い生地で届きます。
つまり、レンズのみが届くわけです。

これをメガネのフレームに組み込んで使えるようにするためには、レンズを削らなければなりません。
メガネ店の仕事です。

届いたレンズをお近くのメガネ店に持っていき、フレームに組み込んでもらおうと頼んでも、二つ返事で引き受けてくれるお店は、おそらく多くはないと思います。
万一、削る作業に失敗が生じた場合のリスクであったり、素材のよくわからないものをフレームに組み込むリスクであったり、いろいろなリスクがあるために二の足を踏むお店が多いでしょう。

当店も、たとえば「通販でレンズだけ買ったのでフレームに入れてほしい」と言われても、通常はお断りしています。「フレームはお宅で買うから」と言われてもお断りします。

ただ、アーレンレンズに関しては、通常の矯正レンズとは購入される背景が異なりますので、幾つかの条件をご承諾いただいた場合にはお引き受けするようにしています。
加工は有料です。


とはいえ、どんなフレームでもいいかというと、それは難しく。。。

レンズのカーブが深いこと、素材に関する細かい情報がないこと、できるだけ光を遮断できるようにしたいこと、などの事情を考慮して、フルリム(レンズに穴をあけたり溝を掘ったりしない)タイプで玉型が大きく、フレームのカーブを調整できるものをお勧めすることになります。

また、アーレンレンズは度入り対応になっていないので、度なしになります。
度数不要のかたや、コンタクトをしながらメガネを掛けるようなかたならよいですが、度数が必要なかただとメガネの上からメガネを掛けることになります。

複式跳ね上げフレームもありますが、当店では跳ね上げできるクリップオンタイプのものが選ばれています。
ご使用中のメガネにとりつけて使うものです。

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前述のように、アーレンレンズは見た目は普通のカラーレンズです。
調光レンズのように色の濃さが変わったり、偏光レンズのように路面・水面からの反射光を遮る効果もありません。

レンズに添付の説明書によると、紫外線を100%カットするわけではないとのこと。
お手入れは、一般的なメガネレンズクリーナーやレンズクロスを使うと、カラーの色褪せやカーラーコーティングに傷をつけるので、アーレンレンズ専用のクリーナーを使うか水洗いする必要があると書かれていますが、その専用クリーナーをユーザーさんが紹介されているわけでもないようで。
(日本でよく使われているクリーナーやクロスも使ってはいけないのかはわかりません。というか、では何で拭いたらよいのかが書かれていませんし。)

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何かと謎の多いレンズではあります。

せっかくのレンズなのですから、ユーザーの声を吸い上げて、さらに扱いやすくなるように改良されていくとよいのですが。

  1. 2012/10/10(水) 23:24:47|
  2. 視機能・視覚・検査など
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