FC2ブログ

キベベワールド

「メガネの一心堂」の店長が、タメになること・ならないことをつづります

片眼正視・片眼遠視

以前にも簡単に触れましたが、遠視というのは、本当はこういう風にボケて見えてしまうところを

IMG_1431a.jpg

自分の眼のピント合わせ機能を使って、ハッキリ見えるように努力をしてしまうタイプの眼であります。

IMG_1431.jpg

詳細は、こちらをお読みください。


それでは、

右眼が+0.00D(近視も遠視も乱視ない、いわゆる正視)
左眼が+3.00D(12段階の遠視)

の人が「裸眼で」遠くの景色を見ているとき、実際はどのような見えかたをしているのでしょう。


人間の眼は、両眼視下においては右眼と左眼のピント合わせの機能を別々に働かせることはできません。
上記の場合であれば、右眼はピント合わせをせずに、左眼だけ12段階のピント合わせをするということはできないわけです。

では、どちらの眼にピントを合わせるかというと、楽なほう、すなわちピント合わせをする量の少ないほうの眼を選択します。
つまり、この場合なら右眼ですね。

ですから、右眼ではハッキリ景色が見えているけれど、左眼ではぼやけた景色が見えていることになります。
ただ、両眼で見ている限りは、右眼がハッキリ見えていますから、あまり不自由を感じないかもしれません。


次に

右眼が-0.00D(近視も遠視も乱視ない、いわゆる正視)
左眼が-3.00D(12段階の近視)

の人だったらどうでしょう。

言うまでもなく、右眼ではハッキリ、左眼ではボケた景色が見えているはずですよね。

どちらのケースも右眼を使って遠くを見ています。


では、このご両人が、眼から30cm離れた距離にある本を「裸眼で」読むときはどうでしょう。
このとき、理論上では、眼は12段階のピント合わせを必要とします。

★右眼が正視で左眼が遠視の人。

右眼は12段階のピント合わせが必要です。
左眼は、遠くを見るために既に12段階のピント合わせをしていますが、その上にさらに12段階のピント合わせを要求されます。(計24段階)

ピント合わせの機能は、楽なほうの眼に合わせますから、右眼にピントを合わせます。
結果、老眼でなければ、右眼はハッキリ、左眼はボケた状態になります。
つまり、右眼を使って、本を読むということです。


★右眼が正視で左眼が近視の人

右眼は12段階のピント合わせが必要です。
左眼は、近視の度数の兼ね合いで、ちょうど30cmにピントが合っています。
つまり、左眼はピント合わせ不要です。

ですから、左眼を使って本を読むことになります。

したがって、
右眼正視・左眼遠視の人は右眼を使って、右眼正視・左眼近視の人は左眼を使って本を読んでいることになります。


ということは。。。
右眼正視・左眼遠視の人は、裸眼では遠くも近くも右眼を使って見ている。
右眼正視・左眼近視の人は、裸眼では遠くは右眼、近くは左眼を使って見ている。

ことになります。


これが何を意味するかというと、仮に3歳児検診をきっかけに「右眼正視・左眼遠視」だというのがわかったとしても、それをそのまま放置していれば、その子は左眼を使ってハッキリと物を見るという習慣がつかないので、左眼の視力が出にくくなってしまいかねない(いわゆる弱視)、結果として両眼視単一明視が阻害されるということにつながります。

無論、「右眼正視・左眼近視」の場合であっても、両眼単一明視は阻害されますが、視力の発達のみで考えれば、近いところはハッキリとした像が左眼に入るわけですから、まだ救いがあるでしょう。


ですから、このような場合は、眼科医はメガネの常用を勧めます。
(弱度であれば、経過観察となるかもしれませんが)

ところが、それで「はい、わかりました」とはならないことが少なからずありまして。。。

それについては、また後日。
  1. 2011/09/07(水) 23:48:54|
  2. 視機能・視覚・検査など
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:6