FC2ブログ

キベベワールド

「メガネの一心堂」の店長が、タメになること・ならないことをつづります

補聴器の違い

私は両眼視機能等について語るのと同じレベルで補聴器を語ることはできないので、表面的な話になりますが、当店でとりあえず最初におすすめしている補聴器は、片耳で15万~20万くらいのものになります。

それくらいのご予算で来られたかただと話が早いのですが、一桁少ない予算で来られたかたの場合ですと「電気屋さんとか新聞広告とかで、安いのが売っているじゃないか。それと何が違うんだ」という話になります。

一万円前後くらいからの価格で売られているものは、いわば既製品です。
メガネでいえば、既製老眼鏡です。
合う人には合うけれど、合わない人には合わないというものです。

一方、当店で通常おすすめしているものは、それぞれの人の聞こえかたに合わせて調整をして納品するものです。
個々の度数に合わせてつくるメガネと同じようなものです。

そうすると「調整」って何をすんねん、ということになるわけですが、調整をするためには聴力のデータが必要です。

ヘッドホンをして、ブーとかピーとかの音が聞こえたらボタンを押すといった感じで、どの周波数の音がどれくらいの大きさで聞こえたかをチェックしていきます。

こんな感じのグラフになります。

1106123.jpg
これは右耳のグラフです。
縦軸が音の大きさ、下方向に向かうほど大きな音が出でいます。
横軸は周波数、左に向かうほど低い音が出ています。
丸印の付いているところが、ヘッドホンを通して聞きとる(気導聴力)ことができた各周波数の最小の音の大きさです。

(これは、あくまでも「音が聞こえた」というだけで、「意味のある単語を聞きとることができる」かどうかを示しているわけではありません。)


大抵の場合、このような聴力データをもとに補聴器を選択し、聞きにくい帯域の音をより聞こえやすくするように合わせていきます。

もちろん、聴力データ以外の様々な要素も補聴器選定の大事な要素にはなりますが、聴力だけで考えても、

たとえば、こういう気導聴力の人と
1106124.jpg

こういう気導聴力の人とでは、
1106125.jpg
おすすめする補聴器は違ってきます。


さて、聞きにくい帯域の音をより聞こえやすくするためには、帯域を細かく区切って調整ができるほうがよいに越したことはありません。
これが、補聴器の価格差につながる一つの要素です。

メーカーによっても若干の差はあると思いますが、当店で扱っているシーメンス社のものでいえば、10万円台前半のものは、4つの帯域に区切って(これをチャンネル数と呼んだりします)調整ができます。

これはその補聴器の調整画面です。
右側のイコライザーみたいなツマミが4個ありますね。
1106122.jpg



これが最上位機種になると、16個になります。
1106121.jpg


当店で最初にお勧めする機種が8個~6個のものです。
1106126.jpg



では、4個のものと16個のものとで、具体的にどれくらい聞こえかたが違うのか、ということになりますが、これはもう実際に聞いてもらうしかないでしょう。

もっとも、聞いてもらったところで、違いは分かりにくいかもしれません。
聴力や言葉を聞きわける能力、初心者か買い替えか、などの条件によっても感じかたは異なりますしね。

ただ、理論上は聞こえかたに違いはありますよ、ということが言えるわけです。

繰り返しますが、この「チャンネル数」は、価格差を生む一要素に過ぎません。
高価格のものになるほど、それ以外の性能が向上し、付帯機能も多くなります。

それについては、また別の機会に~。
  1. 2011/06/12(日) 23:23:12|
  2. 補聴器
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:0