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キベベワールド

「メガネの一心堂」の店長が、タメになること・ならないことをつづります

レンズカーブとフレームカーブ

昨今の眼鏡レンズは、表面・裏面ともに大なり小なりカーブがついています。

やや深めのカーブ
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浅めのカーブ
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このカーブは、球面レンズか非球面レンズかによって異なりますし、度数や屈折率などの条件によっても変わってきます。
屈折率・度数が同じ球面レンズであっても、メーカーによって異なることもあります。


フレーム前面のレンズをはめる部分(リム)にも、大なり小なりカーブがついています。

やや深めのカーブ
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かなり浅めのカーブ
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フレームカーブは、フレームによって異なります。


たとえばフルリム(レンズの周囲をリムが囲むタイプ)フレームにレンズをはめる場合、以前お話しした「ヤゲン」をレンズに立てることになります。
このとき、ヤゲンのカーブとフレームカーブとができる限り同じになるようにすると、非常に具合がよいのです。

逆に、ヤゲンカーブとフレームカーブに大きく差がある場合、無理にレンズをはめようとすればレンズやフレームに負担がかかり、耐久性を損なうおそれがありますし、フレームからレンズが外れやすくもなってしまいます。

ただし、ヤゲンカーブはレンズのカーブに依存するので、ヤゲンカーブとフレームカーブをそろえることが難しい場合には、フレームカーブをヤゲンカーブに合せるように調整が必要です。


上記のような、やや深めのカーブレンズを、下記のような浅めのフレームにはめる場合、
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リムの形を修正してカーブをつけます。
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しかし、単純にカーブをつけただけでは、左右のテンプルが内側に入るような形になりますから、
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具合のよい形になるよう、修正が必要になります。
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カーブの深いフレームに、カーブの浅いレンズをはめるときには、これとは逆に左右のテンプルが外側に向いてしまう形になりますので、やはり修正が必要です。


このように、フレームの修正ができるのであればよいのですが、最近のフレームはデザイン重視で、こういった微調整がしにくい・できないものが多くなってきています。

フレームがいじれないのならば、レンズで調整するしかありませんが、ヤゲンカーブをいじるのにも限界がありますので、場合によっては、球面レンズ使用の予定だったものを非球面レンズに変える(あるいは、その逆)、メーカーに依頼してレンズのカーブを変えて作製してもらう(できないこともあります)、などの対応が必要になります。

しかしながら、今まで使っていたレンズと新しく注文するレンズとで、レンズの種類やカーブを変えると、違和感が大きすぎて使いにくくなるかたが少なからずおられるので、注意をしないといけません。

あるいは、あらかじめ使用するレンズが分かっているのであれば、そのレンズが無理なくはめられるようなフレームを選ぶ必要があるわけです。


もちろん、このようなカーブに関することは、眼鏡店側が考慮すべきことでありますから、お客様自身が悩む必要は本来ありません。

別のいいかたをすれば、レンズ選びやフレーム選びひとつとっても、メガネというのはコンサルティングが必要なものだということになります。

お客様自身が「このフレームに、このレンズ」といった感じで選ばれても、場合によっては具合のよくないことがあるのです。

繰り返しますが、メガネ選びのためには、お客様と眼鏡店スタッフとの対話が重要です。
そして、「適切なアドバイスをする」ということがメガネの代金には含まれていることを、我々眼鏡業界の人間は理解しておくことが大切なのです。

  1. 2009/11/07(土) 23:36:46|
  2. メガネ・フレーム・レンズなど
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