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キベベワールド

「メガネの一心堂」の店長が、タメになること・ならないことをつづります

同じ度で

当店では滅多にないのですが、よそのメガネ屋さんでお求めになられたものをご持参され、「これと同じ度で作って」というケースがあります。
そのメガネの調製度数が、処方箋その他でわかるのであれば話は早いのですが、そうでない場合はちょっと厄介です。

こういう場合に度数を測る器械がこちら。
自動のレンズメーター。
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細かな手順は省きますが、手順どおりにレンズをセットすれば
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自動的にレンズ度数を測定してくれます。
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一方、こちらは手動のレンズメーター
0908111.jpg

内部にこんな感じのインジケーターが見えるので
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それを調整して度数を読み取ります。
IMG_1283.jpg

手動ですと、乱視のレンズの場合に、ちょっと面倒です。
(いちいち、ここでは説明しませんけど)


自動のほうが素早くできますが、レンズ表面が傷んでいたりするときちんと読みとれないので、そんなときには手動の出番です。

また、プリズム入りのレンズの場合、プリズム量が多いと自動では測定範囲を超えてしまうので、こんな場合も手動の出番です。

それから、レンズメーターそれぞれに微妙な測定誤差がある場合がありますので、「同じ度数で」と言われた場合は、念のため、どちらのレンズメーターでも測定しておいたほうが、私は安心です。


ところで、今、プリズム入りのレンズと申し上げましたが、単純にレンズメーターにセットするだけでは、プリズム入りか否かは判断できません。
左右のレンズの光学中心間距離とお客様の瞳孔間距離の差を比較したり、お客様の左右の瞳孔の高さを確認したりする必要が出てきます。
もしかしたら、調製したお店の加工精度が低いだけの可能性もあるわけです。

なので、疑わしい場合には、当店では度数や両眼の視線のずれを実測させていただいています。

ご参考までに(?)、プリズム量の表示例
IMG_1288.jpg
0908112.jpg

※私の偏見かもしれませんが、特に低価格路線のお店では「プリズム入りのメガネ」に慣れていない場合が少なからずあるようです。
そういうお店に、調子よく使えているプリズム入りのメガネを持ち込んで「同じ度で」と注文すると、とても使い物にならないメガネが出来上がるおそれのあることを、念のため申し添えておきます。


また、いわゆる遠近両用とか中近両用などをはじめとする、「一枚のレンズの中で度数が変化する領域のあるレンズ」については、正確に度数を判断することは難しいので、この場合も当店で実測をさせていただいています。

ですから、「同じ度数で」という注文の仕方でトラブルが少ないのは、プリズム処方のされていない単焦点レンズの場合と考えておいたほうがよいかもしれません。

しかしながら、仮に同じ度数であっても、使用するレンズメーカーや屈折率によっては、レンズのカーブが異なりますから、それによる微妙な違和感が出ることがあります。
また、フレームも新調する場合には、玉型デザインやフィッティング状態によっても、違和感が生じる可能性が出てきます。

あるメガネ屋さんで作ったメガネを、別のメガネ屋さんにメガネ本体のみを持参して、「これと同じ度で」という注文をするのは、お客様にとっては簡単かもしれませんが、お店側にとっては非常に神経を使うものなのです。
  1. 2009/08/11(火) 23:44:43|
  2. メガネ・フレーム・レンズなど
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