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キベベワールド

「メガネの一心堂」の店長が、タメになること・ならないことをつづります

3Dの本

「眼が良くなる」といううたい文句で、3Dの本がいろいろ出版されているのはご存じだと思います。

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ワニブックス社『楽しく遊んで みるみる目が良くなる マジック・アイ2』


絵よりも手前の位置に両眼の視線を合わせる(交差法)、あるいは絵よりも奥の位置に両眼の視線を合わせる(平行法)ようにすることで、何らかのイメージが浮かび上がってくるというものです。

・見えるべきイメージが浮かび上がって認識できている状態で、絵を眼から遠ざけたり近づけたり、あるいは上下左右に絵を動かしたりしながら、依然として浮かび上がったイメージを認識できるように視線を維持する。

・複数の絵を交互に見ながら、瞬時にイメージを浮かび上がらせることができるか。
(交差法、平行法を織り交ぜると、より効果的)

こんな感じの使いかたをすることで、両眼のチームワークを鍛えることは十分に可能です。
そういう観点では「眼が良くなる」というか「眼の使いかたを向上させる」効果はあると思います。

ただ、「眼が良くなる」と聞くと、たいていの場合「視力が良くなる」というふうに理解されてしまうでしょう。
これに関しては、私個人は「ケースバイケースです」とお答えしています。

私は、この類の本で主として達成されるのは、両眼を動かす筋肉とピントを合わせる筋肉の鍛錬およびストレッチ効果だと考えています。

ですから、たとえば近業を集中して行ない続けた結果、ピント合わせの筋肉が凝り固まってしまい、遠くを見たときにその筋肉を緩めることができず、ぼやけて見える状態になってしまっている、といったようなケースであれば、ある程度の効果は得られる可能性があるでしょう。

そうではなく、眼疾患があったり、眼球のサイズや角膜の屈折力などの構造的要素で屈折異常を引き起こしてしまっているような場合は、ほとんど効果は望めないと思っています。

したがって「視力が良くなる」と盲信しないことが大切ではないかと考えるわけであります。


そもそも「視力・度数」のよしあし・強弱を問わず、こういった本を何の問題もなく楽しむことができる人というのは、両眼の使いかたが上手な人です。

逆に、両眼とも視力には問題がないし、斜視があるわけでもないけれども、どうやっても浮かび上がったイメージを認識できないという人も少なからずおられます。
こういったかたは、両眼の使い方が不安定なため、容易に眼精疲労を引き起こす可能性が高いと考えられます。
広義において「眼を良く」しないといけないのは、本来はこういったかたたちではないかとも感じます。

つまり「マジック・アイを楽しめない人というのは、どういう原因が考えられるか。その対応策はあるのか」ということにまで踏み込んだ内容が追加されれば、この本の価値は飛躍的に上がるのではないかと、常々思っているのであります。
  1. 2009/04/14(火) 23:33:02|
  2. ビジョントレーニング
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