FC2ブログ

キベベワールド

「メガネの一心堂」の店長が、タメになること・ならないことをつづります

近見視力

私たちが通常「視力」といった場合、ほとんどの場合は遠見視力を指すと思います。
たとえば、「視力が0.6だった」なんていう場合、たいていは5mなり3mなりの検査距離で
測定された結果であることが多いものです。
会社の健康診断も車の免許更新も、測定されるのは遠見視力です。

あえて「遠見」視力と呼ぶからには、当然ながら「近見」視力というのもあります。

当店に用意してある、近見視力表は、冊子タイプで0.02~1.0までのランドルト環が並んでいます。
検査距離は30cmです。
002.jpg
007.jpg
10kinken.jpg


遠見視力と近見視力とを比較した場合、四つのパターンが考えられると思います。
1 遠見視力も近見視力も良好
2 遠見視力も近見視力も低下
3 遠見視力は低下、近見視力は良好
4 遠見視力は良好、近見視力は低下

通常の遠見視力だけの検査を受けた場合、あくまでも視力だけで考えれば
1は異状なしでしょう。
2と3は、引っかかってしまいます。
そして4は、、、異状なしですね。
繰り返しますが、視力のみでの評価ですよ。視力がすべてではありませんからね

でも、本当に、異状なしなのでしょうか。

実は、「遠視」がある場合、4のような結果になることは珍しくありません。
「老視」、いわゆる「老眼」の人も、場合によっては4の結果になりますが、
ここで問題としたいのは「遠視」です。

遠視のメカニズムというか理論的なことは、あとでこちらをご参照いただくとして
結論だけ言ってしまえば、遠視は非常に眼へのストレスがかかります。

近くがよく見えなければ、本は読みにくくなります。
読みにくいものを読もうとは思わないでしょう。
また、遠視というのは、そのシステム上、眼精疲労を容易に起こします。
眼が痛い、頭が痛い、肩が凝る、こんな症状、つらいですよね。

これが子供だったらどうでしょう。
本を読みたがらなかったり、わけもなくイライラしたり、落ち着きがなかったり
といった兆候があらわれてもおかしくありません。

でも、子供は「自分の具合が悪いのは、遠視だからかも」なんて考えることはしないでしょう。
大人が気づいてあげる必要があると思います。

その気づいてあげられるチャンスの一つが、学校での視力検査です。
しかしながら、その学校での視力検査が、遠見視力だけを調べるものであったら
そのチャンスをみすみす棒に振ってしまうことになります。
残念ながら、現状はそういう状態であるケースが非常に多いようです。

ただ、最近になって、学校健診での近見視力検査の重要性が注目されるように
なってきました。

一日も早く、近見視力検査が学校健診での標準検査項目として組み込まれることを
願っています。

ご興味のあるかたは、こちらの本もお読みください。
『子どもの近見視力不良』 高橋ひとみ著 農文協
poornva.jpg
  1. 2009/02/25(水) 23:38:19|
  2. 視機能・視覚・検査など
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:0